nicona's note.

- フリーランス・グラフィックデザイナーのつれづれBlog -

*フィンランドの映画撮影から働き方を考える*

引越しの準備とにわかに忙しくなったお仕事に、気ぜわしくなっている今日この頃です。今日は歩いているとちょっと汗ばむくらいのポカポカ陽気。よーし、頭の中を一旦お休みモードにしよう!と思い、なるべく気分がラクになる本をカバンに忍ばせて家を出ました。 

今日のお供は、小林聡美さんのエッセイ「ワタシは最高にツイている」。女優さんの中でも特に大好きな小林さんのエッセイは、他にも何冊か読んでいます。語り口調がサバサバしていて、クスッと笑える文章で(というか、爆笑しそうな時もw)気持ちを軽やかに元気にしてくれます。 

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良い意味で「粘らない」

その中で気になったお話。フィンランドでの撮影(かもめ食堂)について書かれていたのですが、驚いたのは労働時間のキッチリさです。日本人と似ていて、とてもまじめに働くフィンランド人のようですが、仕事は10時間以内。朝から6時間以内に休憩を取り、仕事が終わってから翌日の開始までは、かならず10時間以上空ける。といったことが決められているのだそうです。制作の現場において、これはかなり割り切れた環境作りだと思います。 

それ故に、年間で撮れる映画の本数はとても限られているそうですが。でもそうして1ヶ月ほどかけてじっくり撮られた映画と、コスト削減で深夜まで強行スケジュールで撮られた映画では、きっと感じ取れる空気が変わるんだろうなぁと思います。だから「かもめ食堂」も何度も観たくなるのかな。 

自然な営みを手に入れたいなら

そんな風に、働く人が自然な営みを続けられる生活をみんなでしたいなら、消費者としての自分たちも、常に新しいものを求めてしまうことを見直さないとなぁと思いました。自分がせかせか働きたくなかったら、他者にも「早い」「安い」を求めていてはいけないのでしょうね。つい便利を求めてしまう生活をちょっと反省…。

でも少しずつ、最近の世の中は自然体に近づこうとしている。みんなそれを求めてライフスタイルを見つめ直している。街で丁寧に作られた商品を売っているお店が流行っている様子や、自分で仕事を作って歩んでいる人の活躍を目にすると、そう感じます。 

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と、こんなことを書いているカフェのとなりの席でも、古道具のリペアをしているお店の店主さんとそのお客さんが、熱心に話し込んでいました。

ではまた、にこっと笑顔でお会いしましょう。

 

*今日紹介した本*
ワタシは最高にツイている (幻冬舎文庫)

ワタシは最高にツイている (幻冬舎文庫)