nicona's note.

- フリーランス・グラフィックデザイナーのつれづれBlog -

*フィンランドに行ったら、サイン計画について考えてた話*

約2ヶ月半ぶりとなり、時の流れの速さにちょっとあわててこの記事を書いています。少し時間を巻き戻しますが、8月の終わりに夫婦でフィンランド旅行に行きました。また、9月に銀座でふととある展示に立ち寄りました。その両方から感じたサイン計画の大切さや、デザインの役割について、2回にわたってお話ししようと思います。

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“外国人”がストレスフリーで旅行するには

約10年ぶり2回目となるフィンランド。最近、旅行者にとって便利になったことがひとつ。ヴァンター空港からヘルシンキまでの移動方法に、バス以外に環状線の電車が加わったのです。まだできたてホヤホヤの路線なので、さぞやたどり着くのに苦労するかと思いきやーわかりやすい案内表示で、あっという間にホームへ着き、目的の電車に乗って、ヘルシンキ中央駅に降り立ちました。その驚きのストレスフリーぶり!夫が英語が読めるからというだけではありません(笑)それ以前に、パッと見て数字やアイコンがわかりやすいし、目的によっての色分けが統一されている。書体もバラつくことなく揃えられているので、余計な神経を使いません。極力言語に頼らず、視覚的に伝えるサイン計画のたまものです。

山の中まで…!?

なんと同じことは、大自然の中にも。今回の旅行のメインイベントとして、ヌークシオ国立公園のトレッキングを計画していた私たち夫婦。しかし、マイナーな長距離コースを選んだため、情報源はひとりの日本人旅行者の方のブログだけ(すごく助かりました!)ちょっと不安だったのですが、いざ森に入ると、その案内標識のわかりやすさにびっくり。コースごとに色分けされて、その色の正方形の板が行く道行く道、木に貼り付けられています。その色をただ辿っていけば迷うことはないのです(日本の山なら赤のすずらんテープなのに…!しかもだいたいちぎれて風前の灯火…涙)美しい湖と森を邪魔しない、色の持つ感覚的なわかりやすさを生かした非常にシンプルなシステム。すごいよフィンランド。大自然に包まれて変なことに感動する私でした。

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…と、前半はこのへんで。その後帰国した途端、成田空港の煩雑な案内に迷い、なかなか成田エクスプレスの乗り場に辿り着かなかった時の落胆っぷりは、筆舌に尽くしがたいです…(笑)

ではまた、にこっと笑顔でお会いしましょう。